《水産製品》
日本は四方を海に囲まれている。そして,実に多彩な水産製品が生み出されてきた。6巻では塩蔵品や燻製品,かつお節,かまぼこ,干物,昆布などを取り上げており,実に多彩である。しかも魚の種類に応じた加工品が各地にあり,まさに「水産加工大国・ニッポン」である。しかしそのいっぽうで,輸入した冷凍すり身を使って,どこでも同じような食感のものをつくってしまい消費者離れを引き起こしてしまった「かまぼこ」のような加工品もある。しかし,そのいっぽうで,地域の特色ある素材を生かしてしっかりと消費者をつかんでいる地方のかまぼこ業者もある。地方地方の特色を生かすことが水産加工でも,とっても大切だということがわかって面白い。
アジの開きなどに代表される塩干品も実に多くの種類がある。塩干品の項では,各地の塩干品の加工工程をきっちり紹介していただいた。アジ,イワシ,サンマといったメジャーなものだけでなく,宮城のフカヒレ,長崎のからすみといった特産,さらには伊豆の伊勢えび,尾鷲のウツボといった地方色豊かなものも紹介していただいた。
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